【こんな人は声優になれない!】オーディションで落ちやすい人の特徴5つ

私が何者かはあまり公に出来ないのですが、以前、ドラマCD(音だけのドラマのようなもの)の製作を行い、声優さんのオーディションにも立ち会いました。(そこから私の仕事を察してください。)

 

その時に、「あーこれは声優には残念だけどなれないなー」と感じたケースについて、今回は書いていきたいと思います。

ドラマCDの脇役に「新人」は起用されやすい

まず、ボイスデータが事前に配られ、そこから声優さんを選びます。
ここにプロを目指す、いわゆる「声優の卵」を何人か含みます。

理由は、端役に費用が高い声優を使っていられない、ということもありますが、それだけではありません。

声優の卵さんの親戚を狙う

下衆な話ですが、たとえわずかな出番でも、その新人声優さんが「発売されたドラマCDを買うから」です。
まして初出演ともなれば、やった!夢の声優の仕事だぁ!」とうれしさの余り、それこそ親戚一同分お買いあげしてくれますから。

1人10枚だとして、10人出演すれば、それだけで100枚です。

一枚で利益が円だと2000円と仮定すれば、20万円の利益が確定します。

もちろんドラマCDの録音を始まる前から「その売り上げ」は確定するといっても良いです。

 

ことドラマCDでは、オイシイ数なのです。
ましてや高価なアニメDVD(もしくはブルーレイ)なんて、それが良く行われます。

オーディションで落ちやすい傾向

肝心なオーディションでの当落ですが、これは親戚の数などを除外した場合で考えてみましょう。

以下、経験上オーディションでダメだったなーと思う人の特徴が3つあります。

【1】声質が固定している

声質が固定している人は、よほどのことがないと選ばれません。

制作側は、1人の声優が、同じギャラ(お金)でたくさんのキャラを演じてくれないと困るのです。でないとつまり声優費用が「割高」ですから。

よほどの有名声優でも、ガヤ(雑踏部分)を並行して演じます。
ようするに「七色の声」の持ち主は非常にありがたいのです。

【2】オーディションで早口になる

経験の浅い人ほど、オーディションでは、自分で思っているより早口になります。
逆に言うと、早口だと「経験が浅い」ととられます

【3】細かなイントネーションがちがう

言葉は、自分が生まれ育ったところのクセが、自分の知らないところで出て来るもので、わずかな言葉にイントネーションの違いが出ます。

もっとも、これは本番で修正がきいたりもしますが、録り直しは、多くの声優さんを巻き添えにします。
よほどの会社でも、スタジオは時間で借りているので、経費に影響してしまうのです。

 

時間が掛かる人=費用が掛かる人というイメージでいてください。

 

【4】演技に心を込めすぎてオーバーすぎる

もともとCDやアニメは、通常の会話よりはオーバーに演じられます。
オーディションの素人さんは、それを基本にして、がんばってしまうので、オーバーアクションになります。

手ぶりを使って、心情を込める人がいますが、台詞が「心情を込めるほどのものか」が分かっていなかったりします。

 

以上の4点が、新人声優の方がやってしまうなと感じているポイントですし、「あーこれじゃあ声優としてやっていけないなー」と割とすぐに思ってしまうポイントでもあります。

 

最低限、採用する側の心情に立ち、多くの役の声を演じられそう。

ガヤもやれるなと感じられつつ、感情を込めるべきか否かを判断できる人であると思われなければなりません。

【5】専門学校や養成所での演技通りにやっているのみ

教えられた通りのことを再現できるのは技量として重要なことです。

しかし、それは多くの人がやっている基礎的な部分です。あなたの強みとは思われないので、基礎ができているからと、過信はしないように。

 

こういった方がオーディションでもいます。

 

有名声優も通った「専門学校」や「養成所」ということで、自分自身もそこに通っているからと自慢げになったり、その経歴をオーディションでもアピールする新人声優の卵の方がいらっしゃいますが、やめた方がいいです。

 

どこの専門学校や養成所を出ているかどうか、は制作サイドからしたらどうでもいいことです。

問題はあなたを起用して売れるかどうかです。中身がないのに経歴で売れれば苦労はしません。

 

もっとも、専門学校と養成所で教わることは基礎的な部分なので、どこに入所しようと大差ないというのが制作サイドの見方でもあります。

>【合わせて読みたい!】養成所と専門学校、声優を目指すならどっちに入るべきか?

声優になれない人の傾向のまとめ

なんでも意気込めばいいってもんじゃないのは分かってもらえたと思います。

 

そして、ドラマCDで起用されたからといって「成功できる!」「才能を認められた」と天狗になってはいけません

 

制作サイドからすれば、残念ながら本人の才能云々は関係ないんです。

 

なるべく声色を変化させられるように練習しておきましょう。

変わった声だけで有名になれるとは思わないように注意していただきたいです。

 

ただ、逆を言えば「七色の声」で演じわけできれば成功確立は群と上がります。覚えておいてください。

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筆者の情報

ハンドネーム:雑賀

職業:声優の採用に関わっていた経験あり

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