養成所生が一般公募「新人声優発掘オーディション」に応募するのは規約違反?

一般公募オーディションに養成所生は規約違反の説明

声優オーディションは、事務所経由のオーディションだけではありません。

 

最近は空前の声優ブームによって、一般公募によるアニメ・ゲームオーディションも開催されるようになりました。

 

また公開オーディションとして、ネット上で生配信されるケースも増えており、より顔出しできる声優の卵を求める風潮もあります

 

そんな一般声優オーディションに、ゴリゴリの声優経験者である養成所生が応募して良いのでしょうか?

一般公開オーディションとは?何歳から受けられる!

まず、声優雑誌やネット上で「声優オーディション」と題して募集しています。これが、一般向けの声優オーディションです。

 

「未経験者OK」など、応募するハードルが低めに設定されているのが特徴で、声優に興味がある人なら例え勉強していなくても受験することができるんですよ。

 

また公開オーディションとなると、大きな会場でたくさんの一般客を招いたオーディションとなります。

 

なかでもアニメやゲームのキャストを決める大型オーディションになると、ネット配信をされることも多いです。

年齢はオーディションによってバラバラ!でも若めに設定されている

一般オーディションの年齢制限は、どんなオーディションかによって様々です。

 

アイドルユニットの活動を兼ねたアニメのオーディションだと10代がターゲットになりますし、朗読のオーディションだともう少し年齢層は広がるでしょう。

 

とはいえ一般オーディションでは、20代前半までの年齢制限がほとんど。

 

やはり一般オーディションの目的は、「売れっ子声優の原石を見つけること」「若くて可愛い(カッコいい)声優の卵を見つけること」なので、22,3歳までが限界だと思います。

>【関連記事】声優を目指すのに養成所には年齢制限があるって本当?

合格すると無料レッスンを受けてデビューを目指す

一般オーディションに合格すると、提携する事務所(または専門学校)でレッスンを受けます。

 

合格者のほとんどは未経験者なので、まずは声優の基礎を覚えることからスタートとなるでしょう。ちなみに合格者なので、レッスン費用は無料です。

 

またオーディションに合格すると、他のオーディション(事務所所属オーディションも含む)は一切受けることができません。

 

そのため後から「他のオーディションを受けたいから合格を辞退したい」と言っても、受け入れてもらうことは不可能です。

一般オーディションの参加者はどれくらい?

一般オーディションの参加人数はどれくらいか気になりますよね。これも中途半端な答えになって申し訳なのですが、オーディションの規模によるんです。

 

ネットの掲示板で募集されている小規模なオーディションだと、多くて100人程度。

 

対して声優雑誌で募集をかけたり、特設サイトができるほど大規模なオーディションだと、1000人を超えることも珍しくありません。

 

ちなみにあの有名な「新人声優発掘オーディション」は、毎年1000通以上の応募が来ているそうです。

 

その中でも、2017年の場合、最終審査に行けたのが39人。事務所からスカウトがあったのは22人。つまり1000人以上から、選ばれるのはたった22人です。

45人に1人の確率です。学校で例えると2クラスに1人いるかいないかといった具合に。

ここで世の中にある確率と比較してみましょう。

「新人声優発掘オーディション」でスカウトされる確率はどれぐらい難しいものなのか?

宝くじに当たる確率と比較してみます。

・パチンコで大当たりを引く確率(400回で1回)

・四つ葉のクローバーを発見する確率(10000葉に1葉)

・飛行機が墜落する確率(20万回に1回)

引用:宝くじに当たる確率Naber

これらと比べると、数字的には可能性はありそうに見えますね。

しかし、声優を目指すオーディションの場合、純粋な確率論では測れない部分が多い(審査員の好みや実力など)ので、実際はかなり厳しい戦いと言えるでしょう。

声優養成所に通っていても受けられる?

一般オーディションは未経験者の応募者が多いので、経験者である「養成所生」に有利な気がしますよね。

でも、そもそも養成所生はオーディションを受けることはできるのでしょうか?

 

答えは、「NO」です!

 

というのもオーディション規約のほとんどには、「事務所に所属していないこと」を条件にしているんです。

 

養成所生だからといって、事務所に属していることに変わりはなく、立派な規約違反となってしまいます。

 

もしそのオーディションがとても魅力的でどうしても受けたい場合は、養成所を退所した後に受験しなければいけません。

 

間違っても、「養成所に通いながらこっそり受ける」なんて考えは辞めてくださいね。後で説明しますが、下手すればプロ声優の道が絶たれてしまうかもしれません。

>【関連記事】オーディションで受かって預かり所属になっても声優の仕事が来ない?

もしもバレてしまったら…超悲惨な結果に

養成所に通いながら一般オーディションを受けてしまうと、ほぼ100%の確率でバレます。

 

そもそも公開オーディションだと思いっきり顔バレしますし、書類選考でウソの記述をしても面接や実技で経験者だとバレてしまいます。

 

また最近チェックしているのがSNS。最終審査まで残った候補者の名前で検索をかけてSNSを事前にチェックすることで、養成所生であるかどうかなどの規約違反をしていないか分かるんです。

 

そしてバレてしまうと、合格が取り消しになるのはもちろんですが、最悪の場合通っている養成所に居られなくなる可能性も十分にあります…。

 

ちなみに養成所にバレる大体の理由は、オーディション側から確認の連絡が来てバレるパターンが王道です。

 

養成所側からすると、「何の相談もなしに無断でオーディションを受けた裏切り者」という認識なので、そこからの信頼は勝ち取れません。

 

どれだけ上手くても、事務所に所属は出来ないと思って下さい。

 

所属できない完全な負け戦、事務所やクラスメートからの冷たい目線。きっと耐えられなくなり、養成所を退所せざるを得ないでしょう。

そんなストレスに耐えられますか?

一般オーディションは未経験者だからこそ有利な部分がある

本気で声優になりたいならば、まず養成所生で一般オーディションを受けるようなバカな真似は辞めてください。

 

100歩譲ってごまかし切れたとしても、合格に有利かと言われたらまた別の話です。

 

先ほども言いましたが、一般オーディションは「未来の売れっ子声優の原石」を見つけるために開催されます。そのため、今演技が上手な必要はないわけです。

 

・声優としてやっていけそうな性格かどうか(コミュニケーション能力が高いか)

・学習能力が身についているか

・人を引き付けるオーラがあるか

 

むしろ、このような声優スキル以外の部分で審査されています。

 

声優の勉強をして小手先の技術を披露されても、「そんなのが見たいわけじゃない」と思われて審査員を唸らせることはできないでしょう。

一度、オーディションの目的を審査員の目線になって考えてみてください。

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