声優が発声練習・滑舌トレーニングで「外郎売」を使う意味とは?

声優が歌舞伎の18番の一つ「外郎売」使っている。なぜ発声練習や滑舌のトレーニングで「外郎売」を使う意味があるのか?その説明

「声優になりたいけど、滑舌があんまり良くないんだよね」

「滑舌が悪いと声優になれないんじゃないかな?」

と滑舌に関する悩みは根深いです。

しかし、滑舌は練習すればするほど良くなります。

歌舞伎が生まれた時代から存在したとある演目は、滑舌を良くするために現在も声優に教材として用いられています。

それが外郎売です。

外郎売とは?

日本には伝統芸能の1つとして歌舞伎があげられます。その歌舞伎の十八番に外郎売というものがあるのです。

この十八番とは、歌舞伎役者の得意とするものを18種類含めた演目のこと。

その一つに外郎売というものが入っており、歌舞伎を知る人なら、その演目を聞いたことがある人も少なくありません。

 

外郎売は、声を使って仕事をする人がトレーニング教材として使える長台詞と考えるといいでしょう。

この外郎売の長台詞を暗記しているアナウンサーや声優は大勢います。それほど外郎売は、トレーニング教材としてはポピュラーな教材です。

外郎売はなぜ注目されているの?

外郎売の文章を見ると、独特の言葉の言い回しが多く、どのように読んでいいのかすらわかりません。

 

しかし何度も読み進めるうちにだんだん理解が出来るようになり、その読むということを繰り返すだけで、舌の動きが良くなっていき舌の動きの訓練になるため声を発声することを生業としている職業「声優」「ナレーション」「俳優」「女優」に注目されています。

どんな人に外郎売は適している?

外郎売は性質上、滑舌の向上に役立ちます。

なので、声を発することを必要とする場面なら全てに意味のあるものです。

 

<1>これまであまり人前で滑舌よく話せなかった人のコンプレックスの払拭

<2>声優になりたいために滑舌を良くしたい場合

 

<3>セールスマンで商品を人前で自信ありげに説明する場合

<4>俳優、女優になりたくて滑舌を鍛えたい場合

 

 

<5>結婚式のコメントで噛まないようにしたい場合

<6>ナレーターを目指していてナレーションがうまくなりたい場合

 

 

<7>学校での音読や前に立って説明する際に滑舌をもっと良くしたい場合

<8>好きな人と会話するときに緊張しても噛まないようになりたい

 

 

<9>告白するとき、大事な場面で噛むような恥ずかしい状況になりたくない場合

<10>子供への朗読をしたいが、滑舌が悪いから鍛えたい場合

 

これら全ての状況にぴったりです。

もっと声を張って自信を持って表現できるような伝え方をしたいという場合には、この外郎売で練習すると別人のように滑舌が変化できる特徴があるわけです。

外郎売で練習する効果とは一体?

外郎売の文章を見てみると、とても漢字も多く、私たちが通常使用する口語とは大きく異なります。

そのため始めは全部の文章を読むことすら難しいです。

しかし、そんな難しい外郎売をトレーニング教材として練習すると色々な効果があります。

例えば「高い演技力が身に付けられる」ことや「発声や滑舌などを身に付けられる」ことがあげられます。

外郎売の長台詞の中に、薬を売っている商人の台詞があります。

その薬を売るために、ただ淡々と商品の説明をしているだけでは売れるものもなかなか売れません。

 

この商品が「どれほど優れているか」や「他社の商品との違い」などをセールスマンになりきり、熱く語らなくてはいけません。

そのために外郎売を何回も練習し、演技力が向上したり、相手が「聞きやすい滑舌」「発声」の向上に繋がります。

外郎売を使った練習について

外郎売は本で簡単に学べます。

この「やる気が出る外郎売」がCD付きでとてもわかりやすいです。

またこの本で外郎売を練習するにあたり、最初にすることは「どんな内容の意味を持っているかを知る」ことです。

 

「当たり前」と思った人もいるかもしれませんが、外郎売に書かれている文字は、「現代の言葉で書かれていない」ため、台詞を見ただけではどんな内容なのかピンと来ない人もいます。

 

わからない人は、外郎売の訳されている本が売られていますので、そちらの購入が最適です。

 

外郎売は「言いにくい行」が連続して書かれていますので、初めは感情を込めず、焦らず、ゆっくり読んでいくようにしてください。

そうすることで、どこに力を込めて言えばいいのか?や、早口でまくし立てた方がいいのか?が次第にわかってきます。

 

外郎売を、完璧に話せるようにするまでは相当な時間(毎日20分やって、1ヶ月は普通)がかかります。焦らず、確実に読むようにしてください。

声優になりたいと考えていて、滑舌をよくしたいと練習するにも、時間は掛かります。

気長にやっていくのが一番です。

でも、同時に時間が掛かることも他にありますよね?

 

例えば、声優になるためには専門か養成所に通う必要がありますが、その入学金や月会費などを払っていかなければなりません。

軍資金を稼ぐ資金をアルバイトで今から貯めていくことも必要なので、外郎売で滑舌練習をしつつ、バイト中も仕事に影響が無い範囲で、口の動きだけ外郎売を口パクして練習しておきましょう。

これで、軍資金を貯めていきながら、滑舌練習もできて一石二鳥。声優を目指す上ではライフスタイルとしては理想的です。

 

ただし、口に出さずとも、職場の人に変な風に思われてバイト先をクビにならないように注意してくださいね。

>【合わせて読みたい】声優志望者がやるとタメになるアルバイト一覧。外郎売と一緒に。

外郎売の注意点について

先程説明した「焦らず、ゆっくり読んでいく」ことにより、間違えた発音による変な癖がついてしまう可能性が低くなります。

これも注意点のひとつなのですが、もうひとつあげるとするなら「物語の流れを読む」ことです。

 

物語の理解の仕方が間違っていると読んでいる相手に伝わらないだけではなく、収録現場で恥ずかしい滑舌を披露することになってしまいます。

外郎売を読み練習することは声優としても「プロでは当たり前」のことです。

 

ちゃんと物語の意味を理解し、読み上げることにより、演技力や発声、滑舌などがより向上していきます。

もちろん声優になるためには、滑舌が良いのは当たり前で同時に鍛えなければいけない箇所があります。

発声するにも、力は必要ですよね?

>【その詳細→】声優に必要な筋肉とは一体なんなのか?その鍛え方がある?

筆者の情報

・ハンドルネーム:風間

・職業:声優(某事務所所属)

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