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声優を目指したわけ
そもそも声優を目指した理由は、自分ではないほかの人生を体験できるのではないかという思いからでした。
女性声優で、とても大好きな人がいたので、
「このような人と、一緒に仕事をしてみたい」
という思いもありましたが、
それは声優にならなくてもできると思っていたので、
いろいろな人生経験をしてみたいと言う方が強かったと思います。
大学を卒業してから声優を目指した
声優の業界に入るには、いつから目指せばいいのでしょうか?
私の経験から言えば高校卒業してから、
あるいは、
高校に通いながら勉強を始めるのが良いと思います。
ただ、大学卒業後に目指したからといって難しいと言うわけではありません。
実際、私は大学卒業後に代々木アニメーション学院に通いましたが、私より年上の人も同じ学年に入学し、現在有名声優として活躍している人がいます。
自分にハードルを課すこと
大学卒業後に声優を目指したので、言ってしまえば普通のレールから外れたような感じでした。
その時に思ったのが、他の人と同じ事をしても仕方ないということです。
何かハードルを設けて、もし、そのハードルをクリアできるのであれば、自分は声優を目指して本格的に頑張ろうと思いました。
その時のハードルは、1年間、専門学校を休まないということです。
「寝坊は決してしない」
「風邪もひかない」
「ひいたとしても休まない」
自己管理をしっかりしなければいけず、それぐらい出来なければ声優は無理だと思っていました。
結果として、遅刻も休みもせずに1年間通い通しました。
毎日やること
毎日学校に通うときに、ただ通う、ただ授業を受けるでは、やはり他の声優志望の人と同じでしかないので、
必ず1時間前に登校し発声練習、滑舌練習をするようにしていました。
初めの頃はみんなしているのですが、1ヶ月もすると、本気で目指している人と目指していない人が完全にはっきり分かれてきました。
学校に来て昨日のアニメの話ばかりしている人たちは、そのまま学校に来なくなったりなど自然と消えていきました。
声だけではない。芝居の勉強とは一体?
専門学校に通っていて、一番どうしたら良いのだろうと悩んだことが、芝居の勉強です。
発声の仕方や滑舌を良くする方法などは基本的には同じ練習で出来ます。
ですが、芝居となると、教えてくれる先生によって指導方法に違いが出てくるのです。
「体で感じろ!」
と言う先生もいれば
「台本を読み込むだ!」
と言う先生もいます。
どちらが正解かと言うのは、難しいです。
しかし、芝居の勉強をまだしていなくても、台本を読み込むということは出来ると思います。
本屋で戯曲を購入することができるので、戯曲を読み込むと言うのは大変勉強になると思います。
声優は絵に声を当てるのが仕事ですが、元はきちんとした芝居が必要です。
芝居ができて、初めて絵に声を当てても違和感がなくなるので、ベースとして芝居ができるというのが大事になります。
ほかに大変勉強になったのは、
「別役実の演劇教室 舞台を遊ぶ」
と言う本です。
舞台に関する参考書ともいえるのですが、演出の説明がしっかり書かれていました。
声優は声の演技ですが、演技の基本が大事なので大変勉強になりました。
いつまで声優志望としてがんばればいい?
いつまでがんばるのか、これはよく議論に出ました。
専門学校を卒業してある事務所の養成所に4年通っていましたが、その時もしきりにいつまで続ければ良いのかということをみんなで話していました。
いい年して生活も安定せずに、バイトバイトの生活の日々。
どうしても悩んでしまうのです。
ただ、結論から言えば、いつまでとは言えません。
どんなタイミングでデビューできるか、どんな芝居が受けるのかと言うのは誰にもわからないことです。
ひとつ言えるのは、芝居勉強は続けるべきということです。
今では有名な山寺宏一さんも、デビュー当時はガヤ担当だったと言う話を聞いたことがあります。
ガヤとは、たとえば学校の教室のシーンで、ざわざわ裏で話している声のことです。
そんな中で、山寺さんは他の人には出来ないようなガヤを追求していて、それの評判が高かったと言うような話を聞きました。
自分の信じた夢をあきらめずに、夢をつかむまで工夫しながら続けるしかないんだなと感じました。
最後に
私は数年前に養成所を退所しています。
声優という仕事が私の思っていたものと違うのかなという思いが強くなってしまったためです。
ただ、出来れば、芝居はやっていきたいと思っていますし、
他の仕事をしていても、声優の勉強をしていたことは決してマイナスにはなっていないと自負できます。
とても貴重な時間を過ごせたと思っています。