ヒューマンアカデミーは、全国で16校運営する「株式会社設立の教育機関」です。
あえてしばりの多い認可校の申請をしないことにより、「最先端のプロ声優が講師」が実現出来ています。
こちらでは週5日2年間通う全日制と、週1日から最低半年通う夜間・週末コースの2種類があり、筆者自身も「夜間・週末コース」で半年間通いました。
そこで今回は、実体験も含めながら「ヒューマンアカデミー」についてご紹介したいと思います!
この記事の目次(押すとそこへ飛べます)
ヒューマンアカデミーの良い点とは?
ヒューマンアカデミーに通う場合のメリットについて話していきます。
全国に16校もある
ヒューマンアカデミーは現在、「札幌、仙台、大宮、柏、新宿、横浜、静岡、名古屋、京都、大阪、神戸、広島、北九州、福岡、鹿児島、那覇」に16校展開しています。
そのため、やむ負えない理由で地元からしか通えない人も、通学することが出来ます。
全日制と夜間・週末コースがある
ヒューマンアカデミーは、全日制と夜間・週末コースがあり、全日制は週5日で2年間通い、時間は9:20~18:10までです。
発声や滑舌などの基礎練習から、歌やダンスや立ち芝居まで、さまざまなジャンルを学ぶことが出来ます。
対する夜間・週末コースは、週1回からOKで平日夜と土日に開催されます。
最低半年は通う必要がありますが、自由に時間割を組むことが出来るので、主に社会人や別の学校に通っている人向けのコースとなっています。
ドラフトオーディションに参加出来る
ある一定の単位を取得出来た生徒は、半年に1回開催される「ドラフトオーディション」に参加することが出来ます。
この「ドラフトオーディション」とは、30~40社以上の声優・俳優プロダクションが一室に集まり、2月に3日間かけて行う大型オーディションのこと。
これは全日制だけでなく、夜間・週末コースも対象で、3日間で全国のヒューマンアカデミーの生徒が集まることになります。
受験者数は約800人。オーディション内容は、自己PRと事前課題(セリフかナレーション)です。
そして800人の中から、事務所側の目に留まった受験者のみ、事務所ごとで行われる2次オーディションに進むことが出来るのです。
ちなみに、実際2次オーディションに進めるのは、多く入れる事務所でも3割いません。
このようにドラフトオーディションは、かなりシビアな戦いになるため、受験者はドラフトオーディションまで死に物狂いで練習します。
ドラフトオーディションや個別オーディションに向けての対策が充実している
ヒューマンアカデミーの最大の目的は、「ドラフトや個別オーディションで所属合格を目指す」ことです。個別オーディションは、早ければ12月から始まります。
そのため、ヒューマンアカデミーで行われるオーディション対策はさまざま。
例えばボイスサンプルが必要な場合、学校でエンジニア付きでボイスサンプルを収録することが可能です。
また月に1回、「オーディション対策」という無料講座が開催され、自己PRやオーディション課題を見てもらうことが出来ます。
そのほか普段の授業に関しても、ドラフトオーディションに向けての内容となっています。
ドラフトオーディション後、プロダクションからフィードバックが受けられる
ドラフトオーディション終了後、後日オーディションに参加した声優事務所から、自分の評価を書いた紙を見せてもらうことが出来ます。
これは、専門スタッフを通じて渡されます。
評価の仕方はさまざまで、「A・B・C」で評価する事務所もあれば、オーディション用紙の写真と実際の写真を見比べた感想を述べた事務所など。
また、自己PRに特化して良い点悪い点を言う事務所もありました。
とはいえ、評価を貰えるのは印象に残った受験者のみで、下手な受験者は記入すらしてもらえません。
「ヒューマンキャンパス高校」は全国で高校と声優の通信教育を受けられる
「ヒューマンキャンパス高校」は、声優の勉強をしながら高校卒業資格を取得出来る、通学型の通信制高校です。
北は北海道から、南は九州・沖縄まで、全国35校ある学習センターから好きな場所を選んで学ぶことが出来ます。
有名声優ワークショップや有名舞台やライブを見に行ける
ヒューマンアカデミーは、数多くの企業や制作会社と繋がりがあります。
そのため、有名声優ワークショップはもちろん、有名舞台やライブを格安で見に行くことが出来ます。
主に告知はFacebookで行っているので、希望者は学務に申し込むといった形になるでしょう。
ヒューマンアカデミーの惜しい点は?
ヒューマンアカデミーの惜しい点ももちおんあります。それについてです。
卒業後のバックアップが薄い
ヒューマンアカデミーの目的は、あくまで「事務所合格」なので、事務所に所属又は研究生合格した場合、学校の役目は終わったと判断されます。
そのため、卒業後に何か悩みがあっても相談に乗ってもらえるような関係性はありません。学校と生徒の繋がりが薄いと感じました。
また卒業後、講師とSNS等の交流や連絡先の交換も原則禁止。
全日制の場合はもしかしたら違うかもしれませんが、週1回半年しか通わなかった筆者には、ドライな印象を受けました。
学費以外にも別途お金がかかる
全日制は受験料で3万円、入学金30万円、初年度で158万500円。夜間・週末コースは、入学金3万2400円、半年で31万1040円、1年で62万2080円かかります。
でも実は、学費以外にもお金がかかるんです。
まず、オーディション用プロフィールの写真撮影が、ヘアメイク付きで約2万4000円。
「高っ!!」と思いましたが、入学時に一緒に支払させられ、強制感が強かったのでしぶしぶ撮影しました。
しかしメイクが厚塗りで修正無しだったため、化粧は濃いくせに肌のアラが丸見え。とてもオーディション用紙に貼りたい写真ではありません。
結局自前でメイクして、フォトスタジオを探し、3000円で撮影し直しました。
あとは、エンジニア付きボイスサンプル収録が20分1800円です。ちなみに、ディレクションなどはありません。
一見安く感じますが、他で収録スタジオを探すと「1時間3000円」「3時間7000円」は当たり前。
しかもこういうスタジオは、多くがノイズ処理や編集もきちんとやってくれます。
希望者のみ予約制であっという間に埋まっていましたが、私にはヒューマンアカデミーの収録はあまりお得に感じませんでした。
そのほか、青二プロダクションに提出するための指導付きボイスサンプル実習が、全4回(1回2時間)で3万9960円です。
ローンを組みながら学費を払っている生徒は、とても受講出来ません。
まとめ
今回は、筆者も通っていたヒューマンアカデミーについてのご紹介でした。
なぜ週1回しか通わなかったかというと、「別にここで何かを学びたいわけではなく、ドラフトオーディションを受けるため」なので、学費を最低限に抑えたかったからです。
実際通ってみた感想として、ドラフトオーディション所属合格に向けて、手厚いサポートが受けられたのは良かったです。
またオーディション後、事務所からの評価を聞くことで、自分の個性や反省点がはっきり分かりました。
ヒューマンアカデミーは、オーディションを受けるための選考等はなく、全員平等に事務所所属のチャンスが与えられます。
実際私もありがたいことに、ドラフトオーディションがきっかけで声優になることが出来ました。
もちろんその分、競争率も高いですが、「早く事務所に所属したい!」人はぜひ受講してみてはいかがでしょうか?